明けましておめでとうございます。
ここドーハのイスラム圏では今日元旦はお正月ではありませんが、日本人の私たちにとってはお正月です。カタールに住む外国人の方達が休暇で海外旅行に出たりそれぞれの国に帰ったりするので、街中の渋滞も普段より少なく、そして気候も程良く穏やかな静かな元旦を迎えております。
さて、話を前回の続きに戻しましょう。日本語の先生にお誘いをいただき、2011年に日本語話そう会に初参加、そしてその年の6月、日本語スピーチコンテストが開催されそのお手伝いをさせていただきました。
日本語スピーチコンテスト、今まで一度も足を運んだ事が無いイベントです。
スピーチコンテストは、朗読•テーマを決めたスピーチ•フリースピーチの3部門から成り立っています。会場で生徒さん達を見ると、皆さんとても緊張したおもむきで神経を集中させている様子。それもそのはず、自分の言葉のスピーチですらとっても緊張するのに、外国語である日本語でのスピーチ、それも大勢の人の前に出ての発表ですから当然といえば当然です。
そうこうする間にコンテストが始まりました。たどたどしい日本語を頑張って操っている方、あ、きっと頭が真っ白くなっちゃんたんだろうなと思う方、凄い練習したのだなと思う方、みんな本当に一生懸命に発表されていて、凄いな。。。この一言でした。
ふと、そのうちに不思議な感覚に包まれました。
全く知らない方々のスピーチを聞いている訳なのですが、一人一人の発表を聞く度に心のどこかで”がんばれ、がんばれ、大丈夫、大丈夫、ちゃんと聞こえているよ。”という気持ちで、半ば完全に応援体制で聞いている自分が居ました。 そして、これは多分私だけではなく、審査員である方を始め、その会に携わっている日本人関係者の方々全てがそう思っていたと思います。
自分の生徒さんを持つ先生方は、そんな彼らを誇りに思いながら見守られている事だったのでしょう。
一番難しいとされるフリースピーチの優勝者は、宮城に英語の先生として住んでいた方でした。東北地方太平洋沖地震で日本に住むお友達が被災にあい心を痛めながら、そしてその日本に思いを馳せながらのスピーチは聞いている方々の心を静かに揺さぶりました。もちろん、スピーチされた方全員の頑張る姿に元気をもらい、ボランティアのお手伝いですがお声をかけていただ居た事に感謝しきりで一日を終え帰ってきました。
普段何気なく過ごしていると、きっと自分たちが気がつかないだろう”日本”を、いつもこうやって彼らが色々な形で教えてくれます。そう、彼らが教えてくれるのです。
初めて、日本語を教えるという事は、ただ単に言葉を教えるだけのお仕事ではないという事に気がつきました。
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